多文化共生社会(上)―カワウとサギが教えてくれたこと―

初秋の川沿いを散歩し、カワウとサギを眺めるマンション管理士 Column

皆さん、こんにちは。マンション管理士のIです。

今回も、散歩の途中で感じたことからお話ししたいと思います。

いつもの川沿いのコースをそぞろ歩いていると、排水口のコンクリートの上で、カワウたちが思い思いに羽を休めていました。

川沿いの排水口付近で羽を休めるカワウと一羽のサギ
いつもの散歩道で見かけた、川沿いの穏やかな風景

いつもの光景かと思って眺めていると、その中に一羽、白く見える鳥がいます。

よく見ると、一羽のサギがカワウの集団に交じり、何事もないかのように佇んでいました。

思わず、「多文化共生社会だ」と声が出そうになりました。

カワウたちも、特に気にする様子はありません。異なる鳥が同じ場所で自然に過ごす姿は、まるで一幅の絵のような穏やかな光景でした。

排水口のコンクリート付近で一緒に過ごすカワウとサギ
種類の異なる鳥たちが、同じ場所で自然に羽を休めています

マンションという「小さな社会」

「多文化共生社会」は、近年よく耳にする言葉です。

政治的な立場や社会情勢なども関係し、さまざまな意見があることは承知しています。ただし、ここでその是非を論じるつもりはありません。

このコラムで考えたいのは、あくまでもマンションという「小さな社会」における多文化共生です。

多文化共生と聞くと、外国人居住者との関係を思い浮かべる方も多いでしょう。

「言葉が通じるだろうか」

「生活習慣や文化の違いから、トラブルにならないだろうか」

そのような不安を感じる人もいるかもしれません。

一方、日本で生活する外国人は増えており、居住の場としてマンションが重要な役割を担っています。

実際に、ゴミ出しや騒音、生活ルールの違い、民泊による不特定多数の出入りなどが、マンション内の問題となることがあります。文化や宗教上の習慣が、ほかの居住者の生活とすれ違うケースもあるでしょう。

しかし、日本が好きで、日本の文化や生活習慣を理解し、地域社会に溶け込もうとしている外国人も大勢います。

外国人をひとくくりにできないのと同様に、日本人もひとくくりにはできません。国籍にかかわらず、考え方や生活習慣、他者との関わり方は一人ひとり異なります。

さまざまな背景を持つ人たちが暮らし、一つの小さな社会を形づくっているマンション。

私たちは、この社会をどのように運営し、誰もが暮らしやすい住環境を維持していけばよいのでしょうか。

次回の「多文化共生社会(下)」では、文化や生活習慣の異なる人たちと共に暮らすために、管理組合や居住者に何ができるのかを考えます。


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散歩中に見つけた一本の切り株から、屋久島のウィルソン株、木材を活用した建築、そしてマンション管理へ。建物の進化とともに、管理規約やマンションライフについて考えるマンション管理士のコラムです。

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執筆者

マンション管理士  岩﨑 一雄

イントスマンション管理事務所所属。

千葉市を中心に管理規約の見直し、長期修繕計画、防災、理事会運営支援などを行っています。