2026年10月17日(土)、千葉市の花見川区幕張コミュニティセンターにおいて、マンション管理組合役員・区分所有者を対象とした「マンション管理セミナー・交流会」が開催されました。
本セミナーでは、当社所属の岩﨑一雄マンション管理士が、「これからの『魅力あるマンション』とは!」をテーマに講演しました。
マンション管理組合の役員や区分所有者の皆さまに向けて、マンションの開発・販売から建物設備の維持管理まで、これまでの経験を交えながらお話ししました。

■ マンション開発から管理までの経験を紹介
新築マンションでは、立地、間取り、設備、デザインなどが魅力として注目されます。
一方、築年数を重ねたマンションでは、日常的な清掃、建物や設備の点検・更新、計画的な修繕、修繕資金の準備など、管理の内容が暮らしやすさや建物の価値に大きく影響します。
講演では、マンションの魅力が時代とともにどのように変化するのかを、マンション開発や建物設備の維持管理に携わった経験をもとに紹介しました。
マンションは、完成したときがゴールではありません。
購入した人にとっては、そこから長い暮らしが始まります。
建物も、住む人も、社会も、年月とともに変化していきます。その変化に適切に対応することが、マンションの魅力を維持し、育てることにつながります。
■ 見えない共用部分が暮らしを支える
マンションの暮らしを支えているのは、各住戸の室内設備だけではありません。
給排水管、受変電設備、給水設備、消防設備、エレベーターなど、普段は目にする機会の少ない共用設備が、住民の日常生活を支えています。
こうした設備は、ひとたび故障すると、断水や停電、エレベーターの停止など、生活に大きな影響を及ぼします。
管理組合の役員が設備を専門家と同じレベルで理解する必要はありませんが、少なくとも次の点を確認し、組合内で共有しておくことが大切です。
- 主な共用設備がどこにあるか
- いつ点検や修繕を行ったか
- 点検報告書や図面がどこに保管されているか
- 緊急時に誰へ連絡するのか
- 今後、どのような設備更新が必要になるのか
目に見える美しさだけでなく、見えない部分まで適切に管理されていることも、魅力あるマンションの重要な条件です。
■ 長期修繕計画と修繕積立金
建物を長く安全に使い続けるためには、定期的な点検と計画的な修繕が欠かせません。
長期修繕計画は、一度作成すれば終わりというものではありません。
建物の劣化状況や工事費、材料費、人件費などの変化を踏まえて定期的に見直し、現在の修繕積立金で将来の工事費を賄えるかを確認する必要があります。
工事を検討する際も、見積金額だけで判断するのではなく、工事の必要性、優先度、実施時期、工事範囲、仕様、保証内容などを確認し、比較することが大切です。

■ 災害に備えたマンション管理
地震や豪雨などの災害では、建物が倒壊しなくても、停電や断水、エレベーターの停止によって、生活を続けることが難しくなる場合があります。
講演では、受変電設備や給水設備の設置場所、浸水リスク、共用備蓄、安否確認、情報伝達などを、平常時から確認しておくことの重要性についても説明しました。
災害時には、館内放送やインターネットが使えない可能性もあります。
掲示板、各階の連絡担当、紙の安否確認票など、複数の情報伝達方法を準備しておくことが、いざというときの安心につながります。
■ 住民同士の「近すぎず、遠すぎず」の関係
マンションには、さまざまな年代、家族構成、生活習慣、文化や価値観を持つ人が暮らしています。
すべての住民が親しく交流する必要はありません。
一方で、災害や建物の問題が発生したときに、必要な声掛けができる関係は大切です。
講演では、マンションにおける住民同士の関係を「近すぎず、遠すぎず」という言葉で説明しました。
お互いの生活を尊重しながら、建物の維持管理や防災などの共通課題には協力して向き合うことが、安心して暮らせるマンションにつながります。
■ 講演動画「これからの魅力あるマンションとは」
講演の中では、内容のまとめとして、マンション管理士と3人のマンション住民・管理人との会話による約5分の動画を上映しました。
動画では、次の内容を分かりやすく紹介しています。
- 建物の経年劣化
- 見えない共用設備の重要性
- 地震や豪雨などの災害への備え
- 住民同士の適度な距離感
- 管理組合における情報共有と合意形成
- 長く住み続けたいと思えるマンションの条件
この動画は、イントス公式YouTubeの通常動画第8弾として公開しています。
👇動画はこちら
【これからの魅力あるマンションとは|建物・防災・住民のつながりから考えるマンション管理】
■ 管理組合同士の交流
セミナー終了後には、参加者が管理組合活動について意見や経験を共有する交流会も行われました。
マンションごとに、建物の規模や築年数、設備、住民構成、抱えている課題は異なります。
一つの管理組合が実践した工夫や解決方法が、別の管理組合にとって貴重なヒントになることもあります。
それぞれの経験や小さな成功事例を共有することは、マンション管理の課題を考えるうえで大切な取り組みです。
■ 魅力あるマンションは住民一人ひとりの参加から
魅力あるマンションとは、必ずしも新しく、豪華な設備を備えたマンションだけではありません。
建物が適切に維持され、将来必要となる修繕資金が準備されていること。
災害への備えがあり、区分所有者が必要な情報を共有しながら話し合えること。
そして、時代や住民構成の変化に、しなやかに対応できること。
「このマンションに、これからも住み続けたい」
住民一人ひとりがそう思える環境をつくることが、マンションの本当の魅力につながります。
イントス マンション管理事務所では、講演、動画、コラムなどを通じて、管理組合の皆さまに役立つ情報を発信してまいります。
■ 講演者
マンション管理士・宅地建物取引士 岩﨑 一雄
イントス マンション管理事務所所属。
マンションの開発・販売や建物設備の維持管理に携わった経験を生かし、管理組合への助言やマンション管理に関する情報発信を行っています。
■ ご相談はこちら
イントス マンション管理事務所では、次のようなご相談に対応しています。
- 管理規約・使用細則の見直し
- 長期修繕計画・修繕積立金の確認
- 大規模修繕工事の支援
- マンション防災
- 理事会・総会運営
- 管理会社との調整
- 工事見積書の確認やセカンドオピニオン
管理組合運営でお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。
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